電気の歴史

私たちの日常生活に欠かせないのが電気です。生活必需品の電化製品や携帯電話・PC・オンラインシステム等電気通信網が遮断されると世界中が混乱する時代になっています。
日常生活が便利になって暮らせるのが、様々な電気製品が開発されたからです。それは、電気を自由自在に扱えるようになってからです。
そして、電気を利用することにより医療分野も発展しました。その一つである電気療法器も様々な過程を経て現在に至っています。先ずは、電気の歴史を振り返ってみましょう。

―紀元前600年―
ギリシャの哲学者:ターレスが、琥珀を布でこすって静電気が起きることを発見しました。それ以前にも琥珀を細工する過程で、物を引き付ける作用があることは理解されていたようです。当時、琥珀は「エレクトロン」と呼ばれ、英語で「電気」を意味する語源にもなっています。

―1752年―
アメリカの科学者:フランクリンは、ライデン瓶に凧をつなぎ、瓶に電気を溜めることに成功しました。そして、「雷は電気」だと証明しました。それから雷と電気の研究を続け、避雷針を発明しました。

―1780年―
イタリアの動物学者:ガルバーニが、カエルの解剖を行っていたところ偶然2種類の金属を使用することでカエルの筋肉がピクン動いたことで、痙攣することを確認し発表しました。ここからさらに電気の研究および電池への開発へと活発になりました。

―1800年―
イタリアの物理学者:ボルタが、銅と亜鉛の2種類の金属と食塩水があれば電気を発生さすことを発見。それを「ボルタ電池」と呼び、現在の
乾電池の原型です。
後に、ボルタの功績を称え電圧の基本単位を「ボルト(V)」と名付けました。

―1820年―
フランスの物理学者:アンペールが、電池を使って針金に電気を通すことにより磁力線が発生することを発見。「電流が生み出す磁力線の向きは、電流の方向に向かって常に右回りになる」“右ねじの法則”を広めました。電気を流したコイルには、磁石と同じ磁力線が出来ることも発見しました。
後に、電流の単位「アンペア(A)」は、アンペールの名前からつけられました。

―1831年―
イギリスの物理学者:ファラデーが、コイルの側で磁石を動かすと電気が発生することを発見。これを「電磁誘導」として広く世に伝えられ発電機やモーターなどに応用されています。

*電磁誘導とは、磁界の変化によってコイルに電流が流れる現象

発電機の発明により、連続して電気を取り出せるようになりました。機械エネルギーを電気エネルギーに変換さすことに成功。この功績により「電気学の父」とも呼ばれています。

―1879年―
アメリカの発明家:エジソンが、長時間使える電球を発明しました。この電球に採用されているフィラメント(発光する細い部分)は、京都・八幡村の竹で作られました。当時としては最高の2450時間もの長い間、灯されたと伝えられています。
エジソンは、発電所を建設し送電システムを構築しました。その他、蓄音機・映写機・アルカリ蓄電池なども含めたくさんの発明をしました。
※アルカリ電池とマンガン電池の違い
アルカリ電池=
マンガン電池=

―日本における電気の始まり―
江戸時代(1751年)にオランダ人から「エレキテル(静電気発生装置)」が、江戸幕府に献上されました。
明治11年(1878年)に東京大学工学部のホールにアーク灯が設置されました。アーク灯とは、電気を使って発生させた火花を利用した電灯です。
1882年に東京銀座の街路にアーク灯が設置されたくさんの人々が、この灯りを目の当たりにしました。伝統が評判を呼び、各地に電力会社が誕生しました。

電気の普及により産業が活発になり、様々な電気製品が生み出され日常生活がより快適になっていきます。そして、電気療法の世界もこの恩恵を多大に受けました。

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